株式取引の基礎知識

一部上場会社って?全部じゃないの?

テレビのニュースや新聞などで「一部上場(いちぶじょうじょう)」という言葉を耳にしたり記事に出てきたりしますが、どういうことでしょうか?「一部上場会社」「上場した」など、いろいろな使われ方をしますが、この「一部上場」というのは「一部分だけ上場した!」と言う意味ではありません。これは株や株式と非常に関係のある用語なのです。

「一部上場」って何?

「一部上場」って何?

「一部上場」ですが、この「一部」というのは、株の取引を行う場所を指しています。株の取引は株式市場(かぶしきしじょう)で行われ、その株式市場の中の『第1部市場』を略して「一部」と呼んでいます。

  ここで「市場(しじょう)」という言葉を使っていますが、株の取引はまさに野菜や肉、魚などの市場に相当する株専用の市場で売買されています。その市場を株式市場と言い、そこで株を取扱ってもらうことを「上場(じょうじょう)」と言います。上場のことを一般に公開することから「株式公開」とも言います。私たちが株の売買をする場合、この上場された株を売買することになります。

  ちなみに、すべての株が上場・公開されているわけではありません。社長自身が株を持っていたり、親族・知人などの縁故者が保有していることがあります。こうした公開されていない会社の株は、誰もが手にすることはできませんが、譲ってもらえる機会があれば持つことができます。

上場すれば莫大な資金が集まる!

上場すれば莫大な資金が集まる!

日本の会社の多くが株式会社ですが、その中でも上場している株式会社はほんの一握りでしかありません。なぜなら、上場するには審査があり、審査が通らないと上場できないからです。審査は各市場によって異なりますが、一番厳しいのが東証1部で、ここに上場している企業は日本有数の大企業が名を連ねています。東証2部にも1部ほどではありませんが厳しい審査があります。ここには将来1部上場を狙う企業が株式公開しています。このように上場するには、各市場に合わせた審査を通過しなければならないため、上場すればそれだけで企業の信用が高まります。信用が高まれば、銀行の見方も変わるでしょうし、取引先などの対応も変わって来ます。ただ、これらはあくまで上場したことによる副次的要素です。上場の本来の目的は、「莫大な資金を効率良く集める」ことにあります。

株式会社は、資金を効率よく集めるためのシステムだと言いましたが、その効力が最大限に発揮できるのは上場した時です。

  上場していなければ、その株を持っているのは、経営者本人かその親族・縁故者であることが多いでしょう。もっと大きな事業を行おうと思ったら莫大な資金が必要になり、それを身内だけで用意しするのは大変ですよね。そこで、この莫大な資金を集めるために有効なのが上場なのです。上場すれば多くの人に自社の株を買ってもらうことができます。そうすれば、数億・数十億という資金が会社に入ってくるわけです。多額の資金を、借金ではなく出資という形で用意することができれば経営も安定しますね。このため、多くの企業は上場を目指して頑張っているのです。